このページでは、「ご褒美が効かない」と感じる場面を、他犬への吠えという具体的なご体験をもとに整理しています。
あじなで犬の行動の「本当」に出会う
-ご質問によせて-
ご褒美がうまく効かない!なんでだろう?
そう感じたことはありませんか?
と問いかけたら、実に多くの方がご体験を寄せてくださいました。
ありがとうございました。
前回のご体験に続き、
今回は、こちらのご体験をご紹介して
お答えしていきたいと思います。
Fさんのご体験
「他犬を見ると吠えてしまうので、距離を今までより遠めでオヤツをあげたり、オヤツの種類を変えたりなどしましたが、落ち着ける時もあれば遠くても吠えたり…でもきっと私が気づけていない何かがあるはず。」
ご体験をお寄せいただき、ありがとうございました。
他犬を見ると吠えてしまう愛犬が、吠えないでいられるように、ご褒美をあげて練習していらっしゃるのですね。
距離を今までより遠めにしたり、オヤツの種類を変えたり、なるべく吠えずにいられるように工夫されているのが素晴らしいです。
この練習の場合では、
オヤツは主に、次の三つのうちのいずれかの役割を担います。
- 他犬の存在に気づかせない、気づいても気を逸らさせる役割
- 他犬が嫌な場合、嫌な気持ちを薄めたり和らげたりする役割(拮抗条件付け)
- 他犬を見た時にする行動のうち、好ましい行動(例:飼い主さんを振り向く)を伸ばす役割(代替行動分化強化)
他犬に吠える行動が飼い主さんにとっての問題だとすると、
1 は問題発生の予防
2 は問題の根っこにある気持ちの解消
3 は問題以外の行動を伸ばす教育
を、
ご褒美を補助に、行っているといえるでしょう。
Fさんのご体験では、
1,2,3のうち、ご褒美はいずれの役割を果たしているでしょうか?
もし、ご褒美の役割を考えたことがなかったら、
この機会にぜひ考えてみてください。
また、「落ち着ける時もあれば、遠くても吠えたり…でもきっと私が気づけていない何かがあるはず。」
とのこと。
練習がうまくいったり、いかなかったり、
結果がばらつく。
さらに、その理由がわからないと余計に飼い主さんも疲れてしまいます。
結果、練習が続かなくなってしまいます。
そんな時、ぜひやって欲しいのが
「行動の記録をつける」こと。
お散歩で
他犬にどんな行動をしたか、
その結果、
愛犬がどんな経験をしたかを記録につけます。
行動の記録のつけ方については、次回のカルーセルで詳しくご紹介したいと思います。
いかがでしたか?
例えば、吠える愛犬が、他犬を怖がっているわけではない場合は、
2 の役割をご褒美に担わせようとしても、必要がないので、うまくいきません。
結果、
吠える行動は治りません。
お散歩中 他犬に吠える。
その吠えを治すためにあげているご褒美は
1,2,3
「本当」にその犬に果たすべき
「本当」の役割を、担えているでしょうか?
みなさんの愛犬へのご褒美が
必要な役割を果たす
もっとパワフルなものに
なりますように。
ここは
犬の「本当」に出会える場所
あじな動物病院行動科
行動がどのような仕組みで変化するのかについては、こちらのページで整理しています。
行動と向き合う中での思考は、月間行動コラムとして記録しています。
