
行動の道を選び、いま現場に立っている背景
あじな動物病院行動科で道先案内人をつとめる中西薫は、二十歳の時、北海道大学獣医学部に入学しました。
入学当初、獣医学部では、動物の生き方や人と動物が共に生きるための術など専門知識を学べると、希望で胸がいっぱいでした。
しかし、現実は、それとはまったく異なるものでした。
当時の国立大学獣医学部のカリキュラムは、そのほとんどが動物実験を前提としたもので、多くの実習で、効率や成果を優先した動物実験を行うことが求められました。
動物実験では、犬を含む動物が、一頭一頭の生きる権利や個性無きものとして扱われ、その酷い現実に、心身の限界に達して、獣医学部を離れることになりました。
獣医学部を離れた後、二頭の犬と暮らす中で、動物、とりわけ犬という存在と、あらためて向き合う時間を持つことが叶いましたが、それは想像を遥かに超えた、かけがえのない時間でした。
愛犬たちの行動に疑問を持ったことがきっかけで、犬の行動の「本当」の理由を解き明かす、行動学に出会いました。
行動学を夢中で学ぶ中で、
「動物を理解するとはどういうことか」
「行動の観点から動物を理解するとはどういうことか」
という問いに、繰り返し立ち戻りました。
そして、この問いこそが、「本当」に学びたかったことなのだと、気づいたのでした。
現在は、あじな動物病院行動科で、日々行動の現場に立っています。
レッスンで、行動を通して、犬をありのまま理解する喜びを、飼い主さんと共有する毎日です。

中西 薫
あじな動物病院行動科 代表
1979年 広島県生まれ
1998年 ノートルダム清心中・高等学校卒業
1999年 北海道大学獣医学部入学
2005年 同大学自主退学
「攻撃行動の治療家」を目指し、国内外(イギリス、ベルギー、トルコ、デンマーク、アメリカ、オランダ)で修行
2014年 あじな動物病院行動科開設(広島県廿日市市)




